クルーク

共時性成長期

*Synchronicity夢主「ついにクルークも、ここまできたね」「ふん!このくらいできて当然さ」大きな成長を遂げたあとでも、クルークはいつも通りだ。そういえば、この島で初めてクルークに出会ったときもこんな態度だった。横柄で、偉そうで、で…

コック姿のクルーク

「わ、美味しそうなチキンサンド!どうしたのこれ?」「……よ」「え?なに?」「……作ったんだよ」「え、クルークが?本当に?」「わっ悪いか!ボクだって料理くらいできるさ!」「そうは言ってないけど……。でも、どうして急に?」「……り、理由なんてな…

星空パレードダンス

 ようやく完成する頃には、外はすっかり真っ暗になっていた。「できた……」 教室のなかは魔導で生み出した星空でいっぱいになっていて、教卓や机、そしてわたしも宙に浮いているように見える。万年赤点のわたしが、よくここまでやれたものだと涙がでそうに…

ルナティック

赤い月が昇る。蝙蝠が飛び回る。風で木が揺れ、ざわざわと葉音を立てる。その中を、ボクは一心不乱に走っていた。運動することなんか大嫌いだが、今はそんなことを言っている場合じゃない。一刻も早くここから離れなければならない。水を飲む暇も汗を拭う暇も…

勉強家のクルーク

「クルークって、ほんと勉強好きだね」 テスト前でもないのに、居残って勉強するのはクルークくらいだろう。ちなみに私はいままでアコール先生の手伝いをしており、やっと終わったので教室に荷物を取りに戻ってきたところである。クルークは、読んでい…

追いかけっこ哀歌

ボクの前で、とうとうとあいつのことを語るは嫌いだ。「いやあ、まぐろくんってほんっとすごい人だよねえ。何でもできて性格もよし。完璧とはまさにこの事だね」最初は他愛ない会話だった。教室に戻るとが残って勉強していたから、なんとなく話しかけてみた。…