ゴーストフェイス

2019年バレンタイン

--フレディ「なんでチョコ持ってねえんだよ!」「夢の中ですよここ」「気合いで持ってこいよ」「夢魔が言うんですかそれ……っていうかチョコ欲しいんですか?」「お前から貰えるモンは全部欲しいなぁ」「かっこいいけど、それ命も含まれてるんでしょうね」…

安定フラグ回収

--だいぶメタい、会話文のみ「ねえ!!!!俺のドラマ見た!?!?」「うるっさいな何時だと思ってんの!!アパート暮らしなめんなよ!!!」「んなことよりドラマ見たかって!!ネット配信されてるやつ!!!」「見たけどそれがなにか!?」「えっマジ?て…

どうやら始まらない

「ハロー、ホラー映画は好きかい?」 深夜0時を過ぎたころ、鳴った電話を取れば開口一番謎の質問を投げられた。この声は男性のものだろうか、機械でも使っているのかしゃがれたようなノイズが走って判別つかないが、どちらにせよ完全にイタズラ電話だ。これ…

ラッピングはしなくていいか

「……は?」 私が放った言葉を受けて、ゴスフェは血がついたままのナイフを床に落とした。誰が掃除すると思ってんだ、血は処理が面倒だからうちには持ち込むなっていつも言ってるのに。眉間にシワを寄せていると、ゴスフェはつかつかと歩み寄った。「ちょっ…

甘い懺悔

 カツン、カツン なにか、硬いものがぶつかる音がする。小さく、不規則ながらも断続的に聞こえてくる。 ぼんやりする頭でゆっくりまぶたを持ち上げて、飛び込んできた光景に目を見開いた。 異様な部屋だった。まるで刑務所の中のように狭く、薄暗い。明か…

不透明のおばけ

 いつものように入念な計画を経て、狙いの家に住む人間を殺した。理由は大したものじゃない。ただ目について、それで殺しやすそうだったから。それだけだ。 身寄りのない中年の夫婦だったので殺すのは簡単だった。だが直前に予想外の反撃をくらい、腕に深い…

執着の的ということ

「やあ、」 儀式のない時間。何気なく訪れたコールドウィンドファームの丘の上で寝そべっていると、不意に覗き込んできたその顔に目を見張る。顔、というより、ふざけたマスク、が正しい。「……付けてたの?お得意の付け回し?」 体を起こして嫌味たっぷり…