<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>ゆめならむ &#8211; 揺れる</title>
	<atom:link href="https://swingswing.echo.jp/work_type/%E3%82%86%E3%82%81%E3%81%AA%E3%82%89%E3%82%80/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>https://swingswing.echo.jp</link>
	<description>Un official text site.</description>
	<lastBuildDate>Tue, 29 Oct 2024 14:27:12 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>
	hourly	</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>
	1	</sy:updateFrequency>
	

<image>
	<url>https://swingswing.echo.jp/wp-content/uploads/2023/02/cropped-揺れるロゴ-1-32x32.png</url>
	<title>ゆめならむ &#8211; 揺れる</title>
	<link>https://swingswing.echo.jp</link>
	<width>32</width>
	<height>32</height>
</image> 
<site xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">214212483</site>	<item>
		<title>刀剣：長曽祢虎徹</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e9%95%b7%e6%9b%bd%e7%a5%a2%e8%99%8e%e5%be%b9-4/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 29 Oct 2024 14:23:03 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1714</guid>

					<description><![CDATA[万屋街店員が物語る / 大変暗いので人を選ぶと思います]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>　あの日の夜も、こんな雨が降っていた。</p>



<p>　もうすぐ店じまいという時分に、ひとりの男が軒下にやって来たのに気がついた。万屋街の和菓子屋なんぞをやっていると急な物入りだとかで駆け込んでくる客は少なくないが、こんな雨の日の客足は朝から遠いのである。その証拠に男はいつまでも中にはいってくる気配がない。きっと雨宿りか何かだろう、と踏んで店員はからりと引き戸を開けた。</p>



<p>「雨宿りですか」</p>



<p>「……あ、ああ、すまない。軒下を借りている」</p>



<p>　男は店員の姿をみとめると一瞬ぎょっとしたようだった。無断で軒下を借りたことへの罪悪感か、または人の少ない万屋街において店員が人間の女であったことへの驚きだろうか。</p>



<p>「構いませんよ。もうすぐ店じまいですけど、中に入られますか」</p>



<p>「いや、……ここでいい」</p>



<p>　そう言って男は真っ黒な空から滴り落ちる雨に目をやった。</p>



<p>　店員は、なにとなく、男の隣に立ってみた。どうせ今から来る客などいないし、店じまいも粗方済んでいるので、それよりはほんの少しの好奇心に身を預けてみたくなったのだ。</p>



<p>　店員は沈黙の中、記憶をたどった。この男の風貌に見覚えがあったからだ。男は確か、刀剣男士という付喪であった。人の形（なり）をしているがその本質は刀であり、『本丸』ごとに仕える主がいるのだと聞き及んでいる。ではこの男もどこぞの本丸の刀剣男士なのだろう。その名前は確か――なんといっただろうか。</p>



<p>「長曽祢虎徹という」</p>



<p>　店員は心を見透かされたかに思いぎょっとして男のほうを向いた。男の、長曽祢虎徹の視線は相変わらず空を向いている。</p>



<p>「主がな、ここの菓子が好きだと言っていた」</p>



<p>「そうなのですか」</p>



<p>　聞こえは単なる世間話だった。だが、店員はどうにも居心地の悪さを感じていた。それは長曽祢虎徹の言葉が過去形だったからだろうか。</p>



<p>「おれもよく相伴に預かっていたが、来るのは初めてでな。随分探してしまった」</p>



<p>「まあ……ウチは大通りからだいぶ離れてますからね」</p>



<p>「やっと見つけたと思ったのだが……この雨ではな。主は晴れ女だと言っていたのに」</p>



<p>　何故だろう。妙に噛み合わない。</p>



<p>　店員は少し黙って、聞くに徹することにした。</p>



<p>「実際、主は晴れ女だった。どこかへ出かけるときはいつも晴れていたし、前日の予報が雨でも、当日になるとすっかり晴れてしまうんだ。主は太陽に愛されていたのかと思うくらいに、彼女との思い出はいつも太陽の下だった」</p>



<p>　そこまで喋ると、長曽祢虎徹は一呼吸置いて目を細めた。</p>



<p>「だから当然、式のときも晴れると思っていた。予報でも晴れと言っていたのが、夜から風向きが変わって丸一日雨だった」</p>



<p>　店員は、長曽祢虎徹がいう『式』が、祝い事でないと悟った。</p>



<p>「彼女を手に入れたから太陽が満足してしまったのだ、などと言うものもいたな。それを諌めたのが初期刀殿だったか。はは、つい昨日のことにも、随分昔のことのように思える。不思議な心地だ」</p>



<p>　そうか、と店員はこの居心地の悪さを理解する。</p>



<p>　この長曽祢虎徹は、雨を見ているようで見ていない。空を見上げているようで、見ているのはもっともっと遠いところなのだと。</p>



<p>「あなたは、太陽がにくいですか」</p>



<p>　そう言うと、店員と初めて目があった。金色の瞳が片方だけ、重い前髪から遠慮がちに覗いている。</p>



<p>「……ああ、そうかもしれんなぁ」</p>



<p>　ふ、と長曽祢虎徹はかすかに笑った。そして、</p>



<p>「そうか、そうだったか……」</p>



<p>　ひとり、得心したように何度か頷いて、それからもう一度店員のほうを見た。</p>



<p>「あんたのお陰で、長らく疑問だったことが漸く分かった。感謝する」</p>



<p>　長曽祢虎徹が会釈すると、隠れていたもう片方の金色が揃って見えて、まるで、真昼に光り輝く――</p>



<p>「あの」</p>



<p>「雨脚も大分弱まった。おれはここで失礼する」</p>



<p>　軒先、助かったと短く告げて、長曽祢虎徹は白と黒のだんだら模様の羽織を翻した。</p>



<p>　その瞬間だった。</p>



<p>「……あれ？」</p>



<p>　瞬きと同時だった。長曽祢虎徹の姿消えている。まるで最初からそこに居なかったかのように、影も形もない。</p>



<p>　はっとして己の足元を見た。そこには、あるはずの長曽祢虎徹の足跡がないのである。そしてもう一つ思い出した。男の髪も、上着も、何一つ濡れていなかったことに。</p>



<p>　『式』は、長曽祢虎徹も参列したのだろうか。していないのだとしたら。</p>



<p>　その疑問に答えるものは誰も居ない。</p>



<p>　ただ、店員は雨の日の夜になると思い出すのだ。</p>



<p>　あの日の夜も、こんな雨が降っていた――</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1714</post-id>	</item>
		<item>
		<title>捏造回想：長曽祢虎徹と一文字則宗</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e6%8d%8f%e9%80%a0%e5%9b%9e%e6%83%b3%ef%bc%9a%e9%95%b7%e6%9b%bd%e7%a5%a2%e8%99%8e%e5%be%b9%e3%81%a8%e4%b8%80%e6%96%87%e5%ad%97%e5%89%87%e5%ae%97/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 05 Nov 2023 12:17:44 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1610</guid>

					<description><![CDATA[果たして『正しい歴史』とは、誰の観測によるものか？]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「お前さん、もし自分が虎徹の真作だったとしたら、どうする？」<br />
「……は？　いきなり何を」<br />
「ふと思ったのさ。もしお前さんが、近藤勇の言う通りの『虎徹』であったら、今頃お前さんはどのように在ったのだろうな、と」<br />
「そう言われてもな……事実、おれは贋作だ。想像などできない」<br />
「うっはっは、局長刀殿は真面目だなあ」<br />
「誂わないでくれ」<br />
「いやいや。元の主の逸話を背負った、良い刀だと思っているさ」<br />
「…………おれは」<br />
「うん？」<br />
「おれは、仮に虎徹の真作であったとしても。何も変わらないと思う」<br />
「ほう？　その心は？」<br />
「幕末の時代、新選組の局長近藤勇が持ち、共に池田屋で戦った――その事実は消えない。正しい歴史として在るからだ」<br />
「……なるほど？」<br />
「だから仮におれが真作であったとしても、このおれの在り方は何も変わらない。そう思う」<br />
「……うっはっは！　なるほどなぁ！　近藤勇の逸話を背負っているお前さんらしい回答だ」<br />
「あのな……やはり誂っているのではないか？」<br />
「そんなことはないさ。興味深い話が聞けたと思っている。感謝しよう」<br />
「それなら、まぁいいが……」<br />
「さて、そろそろ坊主が探しに来る頃かな。じじいは暇しよう」<br />
「ん、そういえばあんた、馬当番――！」<br />
「ではな！　また話そう、長曽祢虎徹！」<br />
「あ、おい待て！！」</p>
<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>
<p>（もしも近藤勇の刀が見つかり、それが真作であるならば）<br />
（贋作だとして、それが源清麿の作刀ではないならば）</p>
<p>（存在そのものが揺らぎかねないほどの『正しい歴史』に直面した時、はてさて『彼』はどうなるかな？）</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1610</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：長曽祢虎徹</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e9%95%b7%e6%9b%bd%e7%a5%a2%e8%99%8e%e5%be%b9-3/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 10 Sep 2023 12:17:29 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1594</guid>

					<description><![CDATA[いき場所のない暗やみで　／ 暗い ／ ふつうにいかがわしい]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>　半分の月が障子の隙間から差し込んでいるのを、横目でぼんやりと眺めていた。行燈の明かりでは暗い夜を掻き消すことはできず、しかしその昏さはおれたちにとって都合が良かった。</p>
<p>「なんで、なんで、」</p>
<p>　吐息の合間に女がひとり、泣きじゃくる。向かい合わせで肌を寄せ、わざと突き上げてやれば女はひんと鳴いてまた涙をこぼした。</p>
<p>「わたし、おとうさんみたいな強い審神者になりたかった、おかあさんみたいな優しい審神者になりたかった、なのに、なんで、」</p>
<p>　今朝の演練は散々な結果だった。否、いつものことでもある。<br />
　両親ともに審神者から生まれたはずの子は、哀しいかな資質こそあれど才能は秀でているとは言い難かった。</p>
<p>「わたし、わたし、」</p>
<p>「うん」</p>
<p>　交わす言葉に意味などなかった。<br />
　それでもおれは何かを返さずにはいられない。</p>
<p>　弱くて、脆くて、可愛い可愛い我が主を。</p>
<p>「いやだよぅ、審神者、やめたくな……あ」</p>
<p>　彼女の声が一層高くなる。突き上げから捏ねるような動きに変えて、彼女の泣き所をしつこく舐った。もはや言葉さえ失って、おれにしがみついて泣き腫らす。その細い腰に腕を回して、いよいよ高みへと押しやっていった。</p>
<p>　始まりは果たしてどちらだっただろうか。理由さえも朧げで、噂に聞く霊力供給だかなんだか、とかくどうでもいい内容であったのは覚えている。<br />
　そう。どうでもいいのだ。理由など、彼女のこんな姿を見ることができるのが、おれだけであれば。<br />
　他に何が要ると言うのだろう。</p>
<p>「――っぁ、」</p>
<p>　小さな嗚咽とともに彼女の中が大きくうねり、つられるようにおれも中に欲を放り出す。<br />
　しがみついていた腕から力が抜け、彼女はおれにもたれ掛かって眠りについた。その小さな頭を優しく撫でて、おれはひとり、薄く口角を持ち上げていた。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1594</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：へし切長谷部</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e3%81%b8%e3%81%97%e5%88%87%e9%95%b7%e8%b0%b7%e9%83%a8/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 24 Aug 2023 09:40:36 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1583</guid>

					<description><![CDATA[そこにあるひかり]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>　薄い薄い暗がりを歩いている。体は重く、足を引きずり、それでもなんとか前へ進んでいる。何故なのかは、分からない。だが、俺は何としてでも進まなければならないという使命感に襲われていた。<br />
　ただ、前へ。<br />
　その思いだけが歩み続ける理由だった。</p>
<p>「――……っ、」</p>
<p>　刹那、体が傾いだ。何かにつまづいた、と思うころには地面に体が投げ出されていた。<br />
　否。それは地面ではなかった。<br />
　一面に広がっていたのは、かつて人間だったもの。血の海に横たわる数多の肉塊。俺はそれらを踏み締めて、己の道と成していたのだ。</p>
<p>　そして思い出す。<br />
　この屍を積み上げたのは俺だった。</p>
<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>
<p>「――っ！！」</p>
<p>　跳ね起きる。そこは見慣れた本丸の自室。主が、近侍のために設えてくださった部屋だった。<br />
　徐々に頭が現実を取り戻していくと、寝巻きの胸元を掻きむしった。<br />
　主から仰せつかったことはなんでもやった。ただの刀であった頃からそれは変わらない。何もかも、主命とあらばなんでもこなす。それが俺の矜持であり、『へし切長谷部』の本分だった。</p>
<p>　それなのに。</p>
<p>　両手で、顔を覆った。<br />
　脳裏に思い浮かぶのは、人の身を経てからの日々。今代の主に顕現してもらい、日々増える仲間たちとともに過ごす日々のこと。時には騒がしく、時には励まし合い、本丸で暮らす日々は甘く柔らかなものだった。</p>
<p>　俺の両手はとっくに血塗れなのに。</p>
<p>　血と煙にまかれた戦国乱世の生まれ。前の主に由来する『へし切長谷部』という名前。その物語で以て今の俺は在るというのに。<br />
　俺は、こんな、やさしい場所にいていい刀ではないのだ。</p>
<p>「……長谷部？」</p>
<p>　うっかり返事をしかけ、ぐっと堪えた。<br />
　主が障子の向こうにいる。</p>
<p>「珍しく寝坊したのかな、って。いつも起こしに来てくれるから気になっちゃって……」</p>
<p>「い、いえ。申し訳ありません、すぐに準備致しますので少々お待ちを」</p>
<p>「待って」</p>
<p>　身支度を整えようと起き上がろうとしたのだが、主の声に動きを止めた。<br />
　今までに聞いたことのないくらい、切羽詰まった声だったのだ。</p>
<p>「勘違いだったらごめんだけどね、何だか、長谷部の元気ない気が、して」</p>
<p>「いえ！　決してそのような」</p>
<p>「ううん」</p>
<p>　言葉を、制される。<br />
　どうしていいのか分からないまま、俺は沈黙するしかできなかった。<br />
　やがて主は、先ほどより柔らかくなった声音でその先を続けた。</p>
<p>「やっぱり無理してる。調子が悪いなら、今日はお休みしよう」</p>
<p>「……今の近侍は、俺です。仕事に穴を開けるような真似は出来ません」</p>
<p>「だけど」</p>
<p>「お願いします。どうか、……そばに、居させてください」</p>
<p>　言葉にしてから、言ってしまった、と思った。<br />
　きっとこれは俺の本心だ。どんなに血に塗れていようと、前の主の言いなりになっていようと、今代の主に対する思いはただそれだけだったのだ。<br />
　なんて、なんて、――身勝手な言葉だったのだろう！</p>
<p>「そっか」</p>
<p>　撤回するべく飲み込んだ息は、行き場をなくして霧散した。</p>
<p>「うん。それならゆっくりおいで。朝餉も燭台切さんに作り置きしてもらうから、落ち着いたら執務室に来て」</p>
<p>「し、しかし。俺は……俺は主に……」</p>
<p>　すると、主は小さく笑った。</p>
<p>「滅多にない長谷部の頼みだもん。聞いてあげなきゃ主じゃないよ。男士が審神者のお願いを聞いてもらうのと同じくらい、審神者も男士の望むことは何でも叶えてあげたいんだよ」</p>
<p>　じゃあまた後でね、と主はその場を立ち去っていった。</p>
<p>　ぼふ、ともう一度枕に頭を沈める。</p>
<p>　血で汚れたこの両手。<br />
　前の主に由来する名前。<br />
　その逸話をもとに、俺は進み続けなければならないと思っていた。<br />
　例えそれが修羅の道であったとしても、その覚悟はいつだってあった。<br />
　だが。</p>
<p>（……俺はあの人の側にいたいのか）</p>
<p>　自分で発したあの言葉が、頭の中で何度も繰り返されていく。その度に、胸の内に柔く暖かな『気持ち』が広がっていくのを確かに感じた。</p>
<p>　過去は変えられない。<br />
　未来は誰にも分からない。<br />
　それならいっそ、未来に向かって足掻くことをしてみようか。</p>
<p>　この『気持ち』に気づかせてくれた、あの人のために。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1583</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：日本号</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%8f%b7-3/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 14 Jul 2023 10:29:16 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1532</guid>

					<description><![CDATA[　床にひとひら、桜のはなびら（会話のみ）]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「……わ、日本号さん。髪の毛すごいことになってますね」<br />
「ん、ああ……くせ毛に雨は天敵だな」<br />
「良かったら整えてあげましょうか？」<br />
「いいのかい？んじゃ頼むとするかね」<br />
「じゃあそこに座って……髪、ほどきますね」<br />
「ああ」<br />
「……ふふ、なんだか新鮮ですね。髪を下ろしてる日本号さんって」<br />
「そうかぁ？まぁ確かに風呂上がりぐらいしか下ろしてねえか」<br />
「もしかして、よく乾かさないまま結んでません？傷んじゃいますよ」<br />
「へえへえ」<br />
「適当なんですから……櫛、痛かったら言ってください」<br />
「おう。…………あー、なんだ」<br />
「？　どうしました？」<br />
「いや。存外心地良いもんだと思ってよ」<br />
「な、何言ってるんですかいきなり……」<br />
「なあ、これからはたまに頼んでいいかい」<br />
「い、いいですけど……別に私じゃなくても」<br />
「いや。あんたの手がいい」<br />
「……からかうのはやめてください。はい、おしまいです」<br />
「ん？なんだ、俺は至って真面目だぜ。好きな女に髪を結ってもらうのがこんなに心地良いもんだとは思わなかったからなぁ」<br />
「は……！？」<br />
「ありがとさん。また頼むわ」</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1532</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：笹貫</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e7%ac%b9%e8%b2%ab-2/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 12 Jul 2023 05:19:43 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1526</guid>

					<description><![CDATA[あれから数え数億年（不穏）（甘くはない）]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「どうして海が怖いの？」</p>
<p>　いつものように、本丸から海を眺めて呟いたあの一言に返事があった。今までそんなことなかったものだから、オレは目を見張って主をじっと見つめてしまった。</p>
<p>「どうして、って……主は怖くない？」</p>
<p>　すると主はうーんと唸り、</p>
<p>「怖いけど、怖くない」</p>
<p>「たはは、どゆこと」</p>
<p>　なんだジョーダンかと笑ってみせると、主は本当に不思議そうに首を傾げたかと思うと、あっと声を上げて手を打った。</p>
<p>「人だからかな」</p>
<p>「……どういうこと？」</p>
<p>　主はオレの脇を通り抜け、欄干のふちに手をかけた。潮風がオレたちの間を吹き抜けて、寄せては返す波の音がゆったりと響く。</p>
<p>「人はさあ、海から生まれたんだってさ」</p>
<p>「海から？」</p>
<p>「そう。人、っていうか、全部のいきものの命か。いきものは海から生まれて、そのまま海で生きるのと陸で生きるのがいたんだって。そのうちのひとつが人」</p>
<p>　何億年も前だって、想像つかないねと笑った主は、生まれたての子どものように無邪気に見えた。</p>
<p>「だからかなぁ。私はさ、もし海で死んじゃったら嫌だな怖いなって思うけれど、体が海に還るって思うと、なんだか怖くないんだよ」</p>
<p>　ざあ、と一際大きな波が立った。<br />
　その音は、いやに心地良く、そして何より、</p>
<p>「……オレは、」</p>
<p>　おそろしかった。</p>
<p>「やっぱり怖いな。海」</p>
<p>　主は両眼を瞬かせ、そうしてまたにこりと笑った。</p>
<p>「そっかぁ」</p>
<p>「刀だからかな」</p>
<p>「そうかもね」</p>
<p>「分かり合えないかな」</p>
<p>「いつか分かるんじゃないかな」</p>
<p>「何年後かな」</p>
<p>「そうだなぁ、――」</p>
<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>
<p>　人とものの境い目がどろどろになって分からなくなるくらいの日にはきっと笹貫にも分かるよ、なんて、あの日の主は言っていた。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1526</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：実休光忠</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e5%ae%9f%e4%bc%91%e5%85%89%e5%bf%a0/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 03 Jul 2023 13:11:02 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1511</guid>

					<description><![CDATA[勢いに任せて実休さん。微妙にセリフのバレあります注意]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>　人の身を得て初めて思ったのは、「脆い」ということだった。<br />
　皮膚は裂けやすく、骨も折れやすい。気温の変化で病にもかかるし、そうでなくとも疲労を感じれば動けなくなる。人の身体はなんて脆いのだろう。だから僕たち刀なんてものが、やすやすと人の体を引き裂けるのだ。<br />
　もし、このままもう一度焼かれることがあったなら。<br />
　そのとき僕はどうなるだろう。人の身体ではあんな温度に耐えられないから、人の形は保てなくなるだろう。では刀のほうは？いくら鉄の塊とはいえ、三度も焼かれて無事では済まないだろう。そうなれば、もう、</p>
<p>「あぶないっ！！」</p>
<p>　その声が聞こえるころには、</p>
<p>ばっっっしゃん！！</p>
<p>　僕の前髪から水が滴り落ちていた。</p>
<p>「すみませーん！！」</p>
<p>「わっ悪い！！よく見てなかった！！」</p>
<p>　向こうの庭から鯰尾藤四郎と、愛染国俊が駆け寄ってきて頭を下げた。ふたりは水を使って遊ぶ玩具を手にしているから、きっと水遊びをしていたんだろう。そんなふうに観察していたら、少し遅れてこの本丸の主も走り寄ってきた。</p>
<p>「実休さん！大丈夫ですか！？」</p>
<p>「いや、僕はなんとも……」</p>
<p>「わ、すっかりびしょ濡れ……ふたりとも！バツとして実休さんの替えの服と大きいバスタオルを持ってくること！いいですね！」</p>
<p>　それを聞いたふたりはめいめい何かを叫びながら本丸の奥へと引っ込んでいってしまった。</p>
<p>「僕はこのままでもいいのだけれど」</p>
<p>　この気温なら外にいればすぐに乾いてしまうだろうし、人の形を取っているとはいえ本質は刀だ。本当の人間よりは丈夫に出来ている。だから、どうしてふたりがあんなに慌てているのか分からなかった。<br />
　すると主は信じられないというような顔を僕に向けた。</p>
<p>「良くはないでしょう。水をかけられて、怒ってないんですか？」</p>
<p>「怒る？だって事故だろう？」</p>
<p>「それはそうですけど、どっちかがちゃんと前を見ていれば起きなかったわけですし……あと私の監督不行き届きといいますか……」</p>
<p>「主、僕は刀だよ。人と違ってそう簡単に壊れたりしない。だから気にすることじゃ」</p>
<p>「実休さんっ！！」</p>
<p>　目を見開く。<br />
　主が僕の手を、やけどの痕が残るほうの手を両手でしっかりと握りしめている。</p>
<p>「よその本丸ではどうだか知りませんけど、私の本丸でそんなふうに言うことは許しません」</p>
<p>「そんなふう、とは」</p>
<p>「自分をただの道具だとか、感情を無視してお話することです。ここにいるのは、実休光忠という刀であり個人です。私はあなたの心を蔑ろにしたくありませんし、あなたもあなたの心をもっと大事にしてください」</p>
<p>　こころ。<br />
　その言葉を聞いたとき、僕の視界が少しぼやけた気がして、なんだか胸のあたりが苦しくなった。</p>
<p>「実休さんはここに来てまだ日が浅いですから、もっと聞かせてください」</p>
<p>「なに、を？」</p>
<p>「あれが好きとかこれが好きとか。好きな食べ物とか、好きな風景とか、考えてることいっぱい聞かせてください」</p>
<p>　ふ、と。<br />
　沢山の人達が刀の僕を見ている風景を思い出した。古ぼけてかすれていたけれど、そのうち一人が確かに僕にこう言った。<br />
　『きれいな刀だ』と。</p>
<p>「僕、は」</p>
<p>「はい」</p>
<p>「……きれいかな」</p>
<p>　主は二、三度瞬きした後、にっこりと頬を持ち上げてこう言った。</p>
<p>「ええ。実休さんは、とってもきれいな刀です！」</p>
<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>
<p>　今にしてみれば、きっとあのときの声に惹かれたのだろうな、と肩にかかるわずかな重みに幸せを感じながら思い返していた。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1511</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：日本号</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%8f%b7-2/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 18 May 2023 02:34:42 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1474</guid>

					<description><![CDATA[気落ちしたとき、いつもこの槍がやってくる(会話文のみ)]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「よう、一杯どうだ」<br />
「……日本号。なんで」<br />
「たまには主様と晩酌でも、と思ってなぁ」<br />
「……明日まで人払いって」<br />
「ああ、近侍殿から聞いたぜ。だがもう日付超えたんでね」<br />
「屁理屈こねないでよ。……今は誰かと話す気分じゃないの。悪いけどほっといて……って上がり込まないでよ！」<br />
「なんか抱えてるだろ」<br />
「な……んで」<br />
「分かるんだよ。もう長い付き合いだ。で、あんたが下手な言葉をかけられたくないのも知ってる」<br />
「じゃあなんで……」<br />
「だからこそだ」<br />
「……え」<br />
「寄りかかれる背中ぐらい、あっても損はねぇだろ？」<br />
「……なにそれ」<br />
「だから、ほれ。こっちこい」<br />
「……」<br />
「……ん。あんた、小せえなぁ」<br />
「日本号に比べたら、大抵のひとは小さいよ」<br />
「そりゃぁな。だが、あんたはその小せえ背中に色々背負ってんだよなぁ。感心、感心っと」<br />
「……酒くさ……」<br />
「辛気臭ぇよりマシだろ」<br />
「……まぁ、ね」</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1474</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：長曽祢虎徹</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e9%95%b7%e6%9b%bd%e7%a5%a2%e8%99%8e%e5%be%b9-2/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 17 Mar 2023 05:47:36 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1420</guid>

					<description><![CDATA[そういうとこだぞ長曽祢虎徹（会話のみ）]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「あ、長曽祢さん。ちょっと買い出し付き合ってもらっていい？」<br />
「ああ、もちろんだ」<br />
「ありがとう、助かるよ」<br />
「――うん？主、爪紅をしているのか？」<br />
「ああこれ？この間出かけたとき見かけて、良い色だなって思って買っちゃった……変かな？」<br />
「いや。……うーん、なんと言えば良いか」<br />
「そ、そんなに考えこまなくっても」<br />
「すまん、悪く受け取らないでくれ。おれはこういったことに疎くてなあ……上手い言葉が出てこないんだ」<br />
「あはは、いいよ気にしないで」<br />
「上手い言葉は出てこないんだが……」<br />
「ん？ーーわ、（ぎゅ）」<br />
「好きなものを身にまとって嬉しそうにしているあんたを見るのは、おれも嬉しい」<br />
「……」<br />
「……主？」<br />
「長曽祢さんそういうところなんだよなぁ～～！！」<br />
「ど、どうしたんだ主」<br />
「なんでもない！！ほらっ早くいこ！！」<br />
「あ、ああ」</p>
<p>　とりあえず、このマニキュアの色が長曽祢さんみたいだったからって、気づかれなくてよかった！</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1420</post-id>	</item>
		<item>
		<title>刀剣：長曽祢虎徹</title>
		<link>https://swingswing.echo.jp/works/%e5%88%80%e5%89%a3%ef%bc%9a%e9%95%b7%e6%9b%bd%e7%a5%a2%e8%99%8e%e5%be%b9/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ngr]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 14 Mar 2023 04:10:16 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://swingswing.echo.jp/?post_type=works&#038;p=1416</guid>

					<description><![CDATA[左様ならば、それだけだ。（会話のみ）]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「たくさん斬ってきたね」<br />
「まあ、な」<br />
「思うところがある？」<br />
「いや。これは刀の本分だからな」<br />
「そっか。長曽祢はいつも冷静だね」<br />
「そうかな。いつだかあんたが熱を出したとき、一番慌てていたのはおれだぞ」<br />
「うそ、知らなかった」<br />
「あんたは寝ていたからなあ。人の身を持って初めて、主が目の前で倒れたんだ。慌てもするさ」<br />
「でも私が起き上がったとき、全然そんな態度じゃなかった」<br />
「隠していたからな。その前に、清光や国広、和泉守までおれを宥めていたんだぞ」<br />
「そうだったんだ」<br />
「ああ」<br />
「見てみたかったなあ」<br />
「今それを言うのか」<br />
「……ごめん」<br />
「いや、」<br />
「ごめんね。私が弱いばっかりに」<br />
「弱くなど」<br />
「弱いよ。弱いから、こんなことになっちゃった」<br />
「……」<br />
「他の歴史修正主義の……仲間は、もういないのでしょう？あとは私だけ」<br />
「ああ」<br />
「じゃあ、これでお終いだ」<br />
「……おれは、」<br />
「言わないで」<br />
「……すまん」<br />
「何も言わないで、あなたは刀の本分を果たすだけでいい」<br />
「……」<br />
「私を救う手段だよ」<br />
「こんな形で救いたくなかった」<br />
「仕方がないんだよ。もうこれしかない」<br />
「本当に？」<br />
「本当に」<br />
「――、左様ならば」</p>
<p>　さよなら。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">1416</post-id>	</item>
	</channel>
</rss>
