ソニック短編

きみとの一杯

このジトジトした天気が大嫌い。お洗濯はできないし、食材もすぐ腐るしで、いいことない。一番嫌なのは、もっと別のことだけど。「どうした、さっきから窓の外ばかり見ているが」「んー……」本当なら、今頃ステーションスクエアで遊んでるはずだったのに。シ…

セレスティアルフラワー

「……なんだこれは」仕事が早くに終わったので、久々にの家を訪ねたら、庭が真っ赤になっていた。詳細を述べるなら、見たことのない真っ赤な花が一面に咲いていた。「知らない?彼岸花っていうの」花に隠れて見えなかったが、かがんでいたが顔を出した。「い…

君にしか言わない

わたしは2杯目の紅茶を飲み終えて、はあ、とため息をついた。カフェの客もすでに少なくなっていて、テラスにいるのはもうわたしだけ。シャドウとの待ち合わせの時間は、1時間ほど前になる。もしかしたら仕事が長引くかもしれない、と聞いてはいた。その時は…

告白の日

彼女の家を訪ねたが、呼び鈴を鳴らしても出てこなかった。出かけてしまったのだろうか。しかし、今日は呼ばれてここにきた。約束を忘れるような彼女ではないことを知っている。なにか急な用事か、それとも。僕は念のため、ドアノブに手をかけた。すると、なん…

約束はいらない

--アニメ2期のこと「ナッコはさ、もしわたしがメタレックスに捕まったら、助けてくれる?」「は?」マスターエメラルドの手入れをしていたナックルズは、わたしの言葉を受けて一瞬呆けた。まあ、当然の反応だと思うけど。「もしもの話だよ。しかも今すぐに…

失墜のロトス

「なんだ、それ」「蓮の種子」「蓮(ロータス)?」「そう」マスターエメラルドの祭壇、その周りには囲むように水が流れている。昔その水辺にしか暮らせない生き物がいたと聞くぐらいだから、植物が育つくらいにはきれいだろうとは思うが。「勝手に植えんなよ…