DbD短編

執着の的ということ

「やあ、」 儀式のない時間。何気なく訪れたコールドウィンドファームの丘の上で寝そべっていると、不意に覗き込んできたその顔に目を見張る。顔、というより、ふざけたマスク、が正しい。「……付けてたの?お得意の付け回し?」 体を起こして嫌味たっぷり…

連戦連敗、継続中

 ひゅん、と空を切った爪がエンティティに阻まれる。その向こうで、こちらを振り返りながら走るの姿を見送っていると、周辺の霧がまるで波のように引いていき、バダム幼稚園はいつもの静けさを取り戻した。 園内に戻り、椅子に腰掛けるとテーブルに足を投げ…