※会話のみ
「ねーちょっと聞いてよ、こないだ怖いことがあったのよ」
「なんだよ」
「夜に一人でさ……」
「待った。やっぱり聞かねえ」
「えーなんでよ?あ、もしかして怖い話苦手?お化けとかそういうの」
「べっべつに苦手じゃねえし!」
「ムキになるあたりが怪しいなあ」
「平気だっつってんだろ!ぶっとばすぞ!」
「なーんで怒るのよ。それに平気なら別に聞いてくれてもいいじゃない」
「嫌だ」
「一人で鏡の前でー」
「かっか勝手に話し出すんじゃねーよバカ!」
「やっぱ怖いんじゃない」
「別にこわくねーよ!もう俺は帰るぞ!」
「ほんとうに帰るの?」
「な、なんだよ声色変えて」
「知ってる?ハイリア湖って結構入水自殺者多いのよ。神殿住みのダークは知らないかな?」
「うっ……嘘だそんなの」
「本当よ。んでもって、出るらしいのよ」
「な、なにが、だよ」
「幽霊よ」
「うわあああああいやだああああああ!!!!」
「やっぱ怖いんじゃない」
「バカヤロウ!お前がそんな話するから帰るに帰れなくなっただろうがあ!」
「じゃあここに住めば?」
「は?」
「一緒に暮らしたら、きっと怖いのも半減よ」
(ああ、だから水の神殿のあそこのフロアだけ明るいのか)
(察するな)
(大丈夫大丈夫、わたしがいるから)
(……普通、立場逆じゃね?)