共時性成長期

*Synchronicity夢主

「ついにクルークも、ここまできたね」

「ふん!このくらいできて当然さ」

大きな成長を遂げたあとでも、クルークはいつも通りだ。
そういえば、この島で初めてクルークに出会ったときもこんな態度だった。横柄で、偉そうで、でも、すごく自信に溢れている。
私は、そんなクルークがずっと羨ましかった。

「おいキミ」

「ん、なに?」

「ボクも強くなっただろ。だから……」

珍しく言い淀み、視線を彷徨わせてから、意を決したように声を張った。

「こ、これからは!アイツだけじゃなく、ボクにも頼っていいんだからな!」

私は何度か目を瞬かせ。

「これからは、じゃなくて、これからも、だよ。クルーク」

笑顔でそう言うと、クルークは面白いくらい顔を赤くさせたのだった。