究極の焦燥

究極の焦燥

「……」

「シャドウ?どうしたの?」

「ちょっとそこに座ってくれないか」

「いいけど、なんで?」

「とにかくだ」

「よっと。これでいい?」

「ああ」

「それでどうし――(ぎゅ)シャドウ?」

「未登録名前。君が好きだ」

「あ、え、突然どうしたの」

「黙っていろ」

(そういえば、シャドウにちゃんとすきって言われたの、初めてだ)

「……」

(いつもはシャドウが見上げてくるけど、今はわたしがシャドウを見上げてる。なんだろ、すごく、どきどきする)

「未登録名前」

「はっはいっ?」

「……」

「しゃ、どう?……あ」

「なんでもない……僕は、もう休む」

(行っちゃった。なんだったんだろう)

(走る速度が違うから)