「くっそーまた負けた!」
「勝っちゃった★」
「一体いつになったら、私はまぐろくんに勝てるようになるんだろ……」
「いやいや、未登録名前ちゃんどんどん強くなってるから、ボクも必死、なんだよ★」
「嘘だぁ全然勝てないのに」
「そ?んなことないよ★さっきだって、反撃のタイミング、はかってたでしょ?工夫してるんだな?って、感心してた★」
「ほ、ほんと……よく見てるよねまぐろくんって……」
「それは……」
「それは?」
「相手が、未登録名前ちゃんだから、だよ★」
気がつけば、いつもどおりの私の部屋。
ベッドから体を起こすとさきほどの出来事が夢だったと認識させられた。
深く、息を吐く。
自然と両手は布団を握りしめ、強く奥歯を噛んだ。
まぐろくんたちがいなくなって、どれ位経ったのだろう。つい昨日のようにも思えるし一年前にも思える。私の中で時間の流れが曖昧になっていた。それぐらいショックで、心配で、胸が張り裂けそうだ。
こんなことになるならどうしてもっと早く言わなかったんだろう。
まぐろくんに、好き、って。