April fool - 3/5

ACT2. インフィニットの場合

 気を取り直して、次はインフィニット……なんだけど、ここに連れてくるまで相当怪しまれたから、多分もうバレてると思う。エイプリルフールにもったいぶって呼び出したりすれば、察しのいい彼が気づかないわけがない。
 と、思いつつも一応ドクターの指示なので、言ってはみる。

「実は……ここを辞めることにs」

「嘘だな」

「早え!!」

 さすがに秒で言われるとは思わなかった!せめて最後まで言わせてくれ立つ瀬がないぞ!
 インフィニットは腕組みしながら、完全に呆れた様子だ。

「何を企んでいるかと思えば……どうせエッグマンのくだらん差し金だろう」

「おー……その通りでございます……」

 急に恥ずかしくなって下を向くと、ふっという声がした。

「未登録名前、貴様はあの時言ったな。エッグマンの世界を見せてやると。……約束を、貴様が反故にするはずがないからな」

「え」

「は?」

「や、てっきり今日4月1日だからバレたんだと」

 インフィニットは、私を見つめたまましばらく硬直して。

 ファントムルビーを取り出した。

「えええええっ!!?ちょっと待て!!なんで!?」

「何故もクソもあるか!!下らんことに付き合わせて、タダでは済まさんぞ!!!!」

「だからってファントムルビーはやり過ぎでは!?!?」

「ホーッホッホ!!ドッキリ大成功じゃな!!」

「してない!!してないから早く助けて!!!!」